地質調査技士(現場技術・管理部門)を目指す

このページは、地質調査技士(現場技術・管理部門)を目指す人のために開設いたしました。 主に過去問の解答・解説、試験方法などについて記載していきたいと考えています。図書などを参考に記載していきますが、記載に誤りが含まれる可能性があります。 誤りがあった際はコメントをお願い致します。全地連では平成19年の過去問より無料公開していますが、出題された当時より改訂された物事があるため、基本的に過去問は新しい年より解答を載せています。

平成24年度 地質調査技士資格検定試験 過去門

f:id:xxxnobuxxx:20190304135951j:plain

平成24年度 第47回 地質調査技士資格検定試験
「現場技術・管理部門」

A.社会一般,建設行政等の知識(10 問)

1. 次は,国土交通省の地質調査業者登録規程と地質調査技士の資格について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地質調査業者の登録が無い場合,地質調査業を営むことができない。
(2) 地質調査業者の登録規程には,技術的要件や財産的要件が定められている。
(3) 地質調査技士は,国土交通省の地質調査業務共通仕様書において,業務内容により主任技術者の資格として認められている。
(4) 地質調査業者の登録には,地質調査の技術上の管理をつかさどる専任の者を置く必要がある。

正解は(1)

地質調査技士の資格試験は、地質調査技士資格検定試験という名称で、一年に一度、全国地質調査業協会連合会が実施している。
この資格検定試験は昭和59年から平成13年までは建設大臣(現・国土交通大臣)認定の試験制度であったが、現在はこの認定は取り下げられている。

地質調査業者登録制度とは、土木建築に関する工事に必要な地質または土質について調査等を行う地質調査業を営む者が、一定の要件を満たした場合に、国土交通大臣の登録がうけられる制度である。
なお、登録の有無に関わらず、地質調査業の営業は自由に行うことができる。

技術管理者…地質調査の技術上の管理をつかさどる専任のもの。
→地質調査に関し専任であることが求められるので、同一人が地質調査業者の技術管理者であると同時に建設コンサルタントの技術管理者となることはできない。

現場管理者…現場における地質または土質の調査および計測を管理する専任のもの。
→専任であることが求められるので、同一人が地質調査業者の技術管理者であると同時に現場管理者となることはできない。

地質調査業者登録をする場合、登録をする全ての支店・営業所に現場管理者を置くことが義務付けられている。

地質調査業者の登録規程には、財産的要件は定めているが、技術的要件は定めていない。

地質調査技士は、「土壌・地下水汚染部門」の資格者を除き、地質調査業者登録規程の現場管理者の資格として認められている。
→「現場管理部門」または「現場技術・管理部門」に合格したもの

地質調査技士は、国土交通省の地質調査業務共通仕様書で限定的ながら主任技術者の資格として認められている。
→H19改訂より、業務内容により「地質調査技士」資格を追加

地質調査業者登録をする場合、常勤かつ専任の技術管理者を置くことが義務付けられている。

2. 次は,技術者の継続教育について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 行政機関では,発注業務における入札審査やプロポーザル方式などの技術者加算点として 継続教育の活用が始まっている。
(2) 地質調査技士は,毎年の継続教育は義務づけていないが,5年毎の登録更新が必要である。
(3) 継続教育は,技術者として知識および技能の水準を向上させることを目指すものである。
(4) 継続教育として認められる研修内容は,必ず関連学会の承認したものでなければならない。

正解は(4)

地質調査技士資格の登録更新手続きは、5年毎に実施する。

継続教育(CPD)制度は、
 ・技術者が基礎教育を終了し社会に出てから、実務経験を積みながら高度な技術力を持つ技術者に成長するための教育
 ・その技術を生涯維持するために必要な再教育から構成されている。

平成25年度の地質調査技士の登録更新から、CPD制度を活用する。

日本技術者教育認定機構(JABEE)は、技術系学協会と密接に連携しながら技術者教育プログラムの審査・認定を行う非政府団体である。

継続教育(CPD)は、行政機関の発注業務における入札審査やプロポーザル方式などの技術者加算点に活用されている。

地質調査技士は毎年の継続教育は義務付けられていない。

継続教育の教育形態および時間重み係数は、各機関がそれぞれの基準を採用している。
 →技術士CPD(日本技術士会)など。

継続教育の記録を保管することが義務付けられている。

継続教育として認められる研修内容は、関連学会の承認したものでなくてもよい。

3. 次は,全地連の「倫理綱領」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~ (4))で示せ。

(1) 業務に適用される全ての法令とその精神を守る。
(2) 透明で公正な行動をとり,業務中に知り得た秘匿事項は関係住民にも報告する。
(3) 専門技術の研究と新技術の開発に努める。
(4) 自らの尊厳と自らの職業に誇りと矜持を持って行動する。

正解は(2)

<倫理綱領>
[1] 社会的な責任を果たすために
 ・社会的使命の達成…業務を誠実に実施することにより、国土の保全と調和のある開発に寄与
 ・法令等の遵守…透明で公正な行動をとる
 ・環境の保全
[2] 顧客の信頼に応えるために
 ・良質な成果品の提供…顧客のニーズと調査の目的をよく理解する
 ・中立・独立性の堅持…業務に関する他からの一切の干渉を排除
 ・秘匿事項の保護
[3] 業の地位向上を図るために
 ・自己責任原則の徹底…常に自己を高めることに努める
 ・技術の向上
 ・個人並びに職業上の尊厳の保持

4. 次は,「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 上下水道,電気,ガス,電気通信のような生活に密着したライフラインや地下鉄道,地下 河川などの公共の利益となる事業を円滑に行えるようになる。
(2) 大深度地下の使用に当たっては,火災,地震,浸水等に対する安全の確保及び地下水,地 盤変位等についての環境の保全に特に配慮しなければならない。
(3) 対象となる地域は,土地利用の高度化・複雑化が極端に進んでいる3大都市圏(首都圏・ 中部圏・近畿圏)に限られている。
(4) 大深度地下は,地下室の建設のための利用が通常行われない深さである地下40m以深の空 間と定義されている。

正解は(4)

大深度地下とは、2001年に施行された「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(通称:大深度法)による地下利用の新概念。1980年代のバブル景気を頂点とした地価高騰時に考え出されたものであり、通常利用されることのない深度の地下空間を公共の用に利用できることとし、都市の形成に不可欠な都市トンネルや共同溝等の建設を促進させるために法制化された。

大深度地下の定義は、[1]または[2]のうちいずれか深い方の深さの地下である。
[1] 地下室の建設のための利用が通常行われない深さ(地下40m以深)
[2] 建築物の基礎の設置のための利用が通常行われない深さ(支持地盤上面から10m以深)

大深度地下を活用するメリットは以下の3点
[1] 上下水道、電気、ガス、電気通信のような生活に密着したライフラインや地下鉄、地下河川などの公共の利益となる事業を円滑に行えるようになる。
[2] 合理的なルートの設定が可能となり、事業期間の短縮、コスト縮減にも寄与することが見込まれる。
[3] 大深度地下は地表や浅い地下に比べて、地震に対して安全であり、騒音・振動の減少、環境保護にも役立つ。

大深度地下使用法の対象地域は人口の集中度等を勘案して政令で定める地域としており、三大都市圏(首都圏、近畿圏、中部圏)の一部区域が指定されている。

大深度地下は通常利用されない空間であるので、公共の利益となる事業のために使用権を設定しても、通常は、補償すべき損失が発生しない。このため、本法律は事前に補償を行うことなく大深度地下に使用権を設定することができる。

5. 次は,国土交通省の公共土木設計業務等標準委託契約約款について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) かし担保責任や解除権行使などの発注者と受注者の権利義務関係が示されている。
(2) 本約款策定の背景の一つには,WTO政府調達協定による調査・設計業務等の市場の国際化への対応があげられる。
(3) 平成23年の改正では,工期延長に伴う増加費用の負担について,受注者の費用負担に関する旨が明記された。
(4) 平成23年の改正では,設計共同体に関する規定や契約締結時に受注者が保証を付さなければならない規定が新設された。

正解は(3)

入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)
 →平成17年国会で課徴金算定率の引き上げの改正がされた。
公共工事の品質確保の促進に関する法律」
 →公共工事だけでなく、公共工事に関する調査および設計の品質の確保も対象になっている。
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」
「下請け代金支払い遅延等防止法」
国土交通省の公共土木設計業務等標準委託契約約款」
 ・かし担保責任や解除権行使などの発注者と受注者の権利義務関係が示されている。
 ・本約款策定の背景の一つには、WTO政府調達協定による調査・設計業務等の市場の国際化への対応が挙げられる。
 ・平成23年の改正では、工期延長に伴う増加費用の負担について、発注者に帰責事由がある場合、発注者が費用を負担する旨が明記された。
 ・平成23年の改正では、設計共同体に関する規定や契約締結時に受注者が保証を付さなければならない規定が新設された。

6. 下表は,「地質・土質調査成果電子納品要領(案)」の電子柱状図と電子簡略柱状図のファイル形式を示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304113631p:plain

正解は(3)

ボーリング交換用データ:XML
電子柱状図:PDF、尺度1:100、A3縦、土質・岩盤・地すべりの3様式
電子簡略柱状図:SXF、尺度1:100、ボーリング毎にファイルを作成

7. 次は,土壌汚染対策法第二条第一項で定める物質(特定有害物質)を示したものである。適切なもの一つを選び記号 ((1)~(4))で示せ。

(1) カドミウム及びその化合物
(2) ケイ素及びその化合物
(3) 亜鉛及びその化合物
(4) 錫及びその化合物

正解は(1)

土壌汚染対策法…土壌汚染による人の健康被害の防止を目的とし平成15年に施行

第1種特定有害物質(揮発性有機化合物)
 四塩化炭素 1,2-ジクロロエタン 1,1-ジクロロエチレン シス-1,2-ジクロロエチレン
 1,3-ジクロロプロペン ジクロロメタン テトラクロロエチレン 1,1,1-トリクロロエタン
 1,1,2-トリクロロエタン トリクロロエチレン ベンゼン
第2種特定有害物質(重金属類)
 ヒ素、セレン、鉛、カドミウム六価クロム、シアン、水銀、フッ素、ホウ素およびその化合物
 →シアン以外、自然由来で岩石・土壌中に存在する可能性がある
第3種特定有害物質(農薬類)
 シマジン チウラム チオベンカルブ PCB 有機りん化合物

8. 次は,産業廃棄物管理票(マニフェスト)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 排出事業者が産業廃棄物を自ら処理する場合,マニフェストの交付は不要である。
(2) マニフェストは,必要事項を正確に記載したうえで,産業廃棄物を処理した後に交付する。
(3) マニフェストの虚偽記載を行った場合,措置命令や刑事罰などの罰則が適用されることが ある。
(4) 排出事業者は,マニフェストの交付後,定められた期限内に最終処分が終了したことを確 認しなければならない。

正解は(2)

マニフェスト制度とは、排出事業者が産業廃棄物の処理を委託するときに、マニフェストに産業廃棄物の種類、数量、運搬業者名、処分業者名などを記入し、業者から業者へ、産業廃棄物とともにマニフェストを渡しながら、処理の流れを確認するしくみである。それぞれの処理後に、排出事業者が各業者から処理終了を記載したマニフェストを受取ることで、委託内容どおりに廃棄物が処理されたことを確認することができる。これによって、不適正な処理による環境汚染や社会問題となっている不法投棄を未然に防ぐことができる。

マニフェストは、一般廃棄物(事業者によるものも含む)および産業廃棄物であっても委託をせず排出事業者が自ら処理するもの(自己処理、自社処理と呼ばれる)には義務付けられていない。

排出事業者は、マニフェストの交付後、定められた期限内に最終処分が終了したことを確認しなければならない。

9. 次は,ISO9001:2008 年版(品質マネジメントシステム)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 顧客満足の向上を目指している。
(2) 将来の統一を目指して環境マネジメントシステムとの整合が図られている。
(3) システムの有効性の継続的改善を求めている。
(4) システムまたは文書の画一化を求めている。

正解は(4)

ISO 9000:2005…品質マネジメントシステムの基本及び用語を規定
ISO 9001:2000…品質マネジメントシステムの要求事項を規定
ISO 9004:2010…組織の持続的成功のための運営管理―品質マネジメントアプローチを規定
ISO19011:2002…品質及び/又は環境マネジメントシステム監査のための指針を規定

ISO 9001:2008の特徴
 ・業種および形態、規模、提供する製品を問わず、あらゆる組織に適用できる。
 ・システムの構造の画一化または文書の画一化を意図していない。
 ・システムの継続的改善の概念を導入している。
 ・顧客満足の向上を目指している。
 ・将来の統一を目指して環境マネジメントシステムとの整合が図られている。

ISO 9001:2000から2008に改正された目的
 ・要求事項の明確化
 ・公式解釈を必要とするような曖昧さの排除

ISO14001との整合性の向上

10. 次は,治水施設を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 頭首工
(2) 床固め
(3) 排水機場
(4) 河道拡幅

正解は(1)

排水機場…地盤に高低差のある河川の合流点に逆流防止の水門と排水機場を設置し、支川の水を排水機場のポンプで大河川に強制排水するもの。

堤防…人家のある地域に河川や海の水が浸入しないように、河岸や海岸に沿って土砂を盛り上げた治水構造物。

床止め・床固め…河床の洗掘を防いで河川の勾配(上流から下流に向かっての川底の勾配)を安定させるために、河川を横断して設けられる施設。

頭首工…河川の流水を用水路に引き入れるための施設。堰の一種。

 

B.地質,土木・建築等の知識(14 問)

11. 下図は,種々の断層を模式的に示したものである。図のA~Dに当てはまる名称の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
注)図中の灰色の帯は,断層形成前に同一層準であった地層を示す。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114153p:plain

正解は(2)

12. 次は,河川の作用で形成された沖積平野の代表的な地形を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 扇 状 地:河川によって形成された,谷口を頂点とし平地に向かって扇状に開く半円錐状の堆積地形
(2) 自然堤防:多量の砂礫がゆっくりと堆積して,自然に河床面が周辺の平野面より高くなった地形
(3) 三 角 州:河水によって運搬された砂や泥が,湖や河口などの静水域に堆積してできた低くて平らな地形
(4) 後背湿地:自然堤防の背後に形成され,洪水がしばらく滞留したことによる沼沢性の低湿地

正解は(2)

自然堤防…氾濫原において河川の流路に沿って形成される微高地。洪水を繰り返す河川の下流部で発達する。

後背湿地…沖積平野にある低平・湿潤な地形のことである。主に自然堤防などの微高地の背後(川に面したときの)に形成された低湿地をいう。シルトや粘土のような堆積物によって覆われているために排水性が悪い。

天井川…砂礫の堆積により河床が周辺の平面地よりも高くなった川である。川に堤防が作られ、氾濫がなくなると、河床に堆積した土砂の上を川が流れるようになり、次第に河床が上昇して天井川になる。天井川が氾濫すると河床のほうが周囲より高いため、水は行き場を失い長時間引くことがない。

三角州…河口付近で見られる地形で、枝分かれした2本以上の河川(分流)と海で囲まれた三角形に近い形をしている。デルタ。河川の上流から流れてきた砂などが堆積することにより形成される。

扇状地…河川が山地から平野や盆地に移る所などに見られる、土砂などが山側を頂点として扇状に堆積した地形のこと。

三日月湖…蛇行する河川が長期の侵食などの影響により河道を変えた際、旧河道が取り残されて池や湖となったものである。河跡湖(かせきこ)とも呼ばれる。

13. 次は,岩石の分類について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 岩石は,成因に基づいて火成岩,堆積岩,変成岩に区分される。
(2) 火成岩は,マグマが固結した岩石である。
(3) 堆積岩は,堆積物が固結した岩石である。
(4) 変成岩は,既存の岩石が風化作用を受けた岩石である。

正解は(4)

14. 次は,地震について述べたものである。文章中の空欄 A ~ C に当てはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114222p:plain

正解は(3)

15. 下表は,新生代中生代地質年代区分を示したものである。空欄 A ~ D に当てはまる名称の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114237p:plain

正解は(1)

16. 下表は,片道の水準測量の野帳記録である。A 地点を基準として D 地点の標高を求めたものである。空欄に当てはまる数値の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114247p:plain

正解は(1)

17. 次は,地理情報システム (GIS, Geographic Information System(s)) の機能を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 図形の作製・編集
(2) 空間解析
(3) データ検索
(4) 現在位置測定

正解は(4)

人工衛星リモートセンシングは、人工衛星に搭載したセンサで電波、赤外線および可視光を用いて地球を観測するもの。

人工衛星リモートセンシングの特徴は、以下の3点。
[1]広域性:広い範囲をほぼ同時に観測する。
[2]周期性:同じ場所を一定の周期で観測する。
[3]均質性:データの精度はほぼ均一である。

リモートセンシングで得られる情報は、国土の自然環境をとらえることだけでなく、農業や林業の土地利用計画、都市計画などの立案、海洋調査や地質調査などの基礎資料としても役立つ。

地理情報システム(GIS:Geographic Information System)は、コンピュータ上に地図情報やさまざまな付加情報を持たせ、作成・保存・利用・管理し、地理情報を参照できるように表示・検索機能をもったシステム。人工衛星、現地踏査などから得られたデータを、空間、時間の面から分析・編集することができ、科学的調査、土地、施設や道路などの地理情報の管理、都市計画などに利用される。

GISの主な機能は、地図の表示機能、図形の作成・編集機能、属性の作成・編集機能、検索機能、空間解析機能、主題図作成機能、印刷機能などがある。

18. 次は,コンクリート骨材について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 細骨材とは,10mm ふるいを全部通過し,5mm ふるいを質量で 85%以上通過する粒径の骨材をいう。
(2) アルカリ骨材反応は,コンクリート中のアルカリと骨材が反応してコンクリートの表面に剥離や亀甲状のひび割れなどを生じる現象である。
(3) 粗粒率とは,骨材の粒度を数値的にあらわす値で,粒径が大きいほど大きな値となる。
(4) 玉砂利は,クラッシャーせずにそのまま骨材として使用できる。

正解は(4)

コンクリートは砂、砂利、水などをセメントで凝固させた人造石である。

フレッシュコンクリート…凝固する以前の状態(生コンクリートまたは省略して生コンとも)。

骨材…コンクリートアスファルト混合物を作る際に用いられる材料である砂利や砂などのこと。また、粒径により粗骨材(5mm以上のものが重量で85%以上含まれる骨材)と細骨材(10mmふるいをすべて通過し、5mm以下のものが重量で85%以上含まれる骨材)に分かれる。

ワーカビリティー…材料分離を生じることなく、運搬、打込み、締固め、仕上げなどの作業が容易にできる程度を表すフレッシュコンクリートの性質。

水セメント比…セメントペースト部分におけるセメントに対する水の質量の割合。水セメント比の値が高いと流動性も高まり施工しやすくなる反面、コンクリートの強度が落ちる。逆に水セメント比の値が低いとコンクリートの強度は高くなる。

粗粒率…骨材の粒度を数値的に表す値で、粒径が大きいほど大きな値となる。

アルカリ骨材反応は、コンクリート中のアルカリと骨材が反応して異常膨張を起こし、コンクリートの表面に剥離や亀甲状のひび割れなどを生じる現象である。

玉砂利は骨材としては使用できない。

19. 次は,ダムの調査手法について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ダムは決壊事故などが発生すると甚大な被害が発生するため,安全性を重視し慎重に調査が行われる。
(2) いずれの形式のダムでも,ダム基礎と貯水池周辺地山について,力学的安定性と遮水性についての調査が要求される。
(3) 調査の中間段階では,計画全域の地質構造,岩石の性状の大略を知るために,文献収集,地形判読,1/50,000 地形図を使用した地質踏査を実施するのが通例である。
(4) できるだけ原位置において岩盤の特性を調べる必要があることから,原位置岩盤の変形試験やせん断試験が実施される。

正解は(3)

20. 次は,地球規模の環境問題を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 温室効果ガスの放出による地球温暖化・海面上昇
(2) 廃棄物の海洋投棄,河川からの汚染物質の流入などによる海洋汚染
(3) 重金属の地下浸透による土壌汚染
(4) 開発に伴う生物多様性の減少・生態系の破壊

正解は(3)

21. 次は,地下水位が高い未固結地盤の根切り工事において,盤膨れ対策として採用される工法を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ディープウェル工法による地下水位低下
(2) 切りばりの増設による山留めの補強
(3) サンドコンパクションパイル工法による締め固め
(4) 軟弱粘性土へのバーチカルドレーン打設

正解は(1)

盤ぶくれとは、地盤を掘削したとき、掘削底面より下に存在する上向きの圧力を持った地下水により掘削底面の不透水性地盤が持ち上げられる現象のこと。一般的にヒービングとは破壊構造が異なるが、ヒービング時の地盤の現象をいう場合もある。

ヒービングとは、軟弱な粘土地盤を掘削する場合、掘削背面の土塊重量が掘削面下の地盤支持力より大きくなると、地盤内にすべり面が発生し、このために掘削底面に盛り上がりが生ずる現象。

ボイリングとは、地下水位の高い砂質地盤で土留め工を行う場合に生じやすく、掘削面と水位差によって地下水と共に、湯が沸騰しているかのように土砂が掘削面に流出してくる現象をいう。対策として土留め壁の根入れを長くするか、ウエルポイント工法等で地下水位を下げる。

盤ぶくれ対策として採用される工法
 ・下位の難透水層への止水壁の根入れ
 ・ディープウェルなどによる地下水位低下
 ・薬液注入による帯水層の止水改良

地下水が直接の原因となって起こると予想されるトラブル
 ・掘削底盤の盤ぶくれ
 ・ボイリング
 ・周辺の圧密低下
 ・掘削底盤からの湧水

22. 次は,山地・丘陵地で盛土を行う場合に注意が必要な地盤条件を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 谷部の軟弱地盤
(2) 斜面下部の湧水
(3) 尾根の末端部
(4) 地すべりの頭部

正解は(3)

23. 次は,砂地盤の液状化対策工法とその原理の関係を示したものである。不適切なもの一つを選 び記号((1)~(4))で示せ。

(1) サンドコンパクションパイル工法:締固め
(2) 動圧密工法:固化
(3) グラベルドレーン工法:排水
(4) ディープウェル工法:地下水位低下

正解は(2)

バイブフローテーション工法…地盤中に砂杭を造成する事により砂質地盤の締固めを行なう工法
 →先端にウォータージェットのノズルを持ち、内部に加震装置の入ったバイブロフロットと呼ばれる棒状態の振動及びジェットによって地盤中に孔を開け、砂礫のような粗粒土を充填しながら棒状態に引き上げ、その際の振動及び水締めの効果により密に詰まった砂杭を造成する。
公害:水平振動が生ずるが振動は小さい 適用地盤:GL-20m程度まで 工期:短い

代表的な4種類の工法
[1] 排水工法(グラベルドレーン工法)
[2] 締固め工法(サンドコンパクションパイル工法、バイブロフローテーション工法)→密度の増大
[3] 固結工法(深層混合処理工法)
[4] 地下水位低下工法(ディープウェル工法)

24. 次は,地すべりの素因を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地震
(2) 流れ盤
(3) 片理面
(4) 熱水変質帯

正解は(1)

素因…もともとの性質、素質。
もともとの性質とは、地層が斜面に沿って傾いていたり、断層で切れていたり、すべりやすい地層をはさんでいたり、地層が風化しやすい岩石でできていたりなど。

誘因…きっかけになるもの。後から加わる現象。
後から加わる現象は主に自然現象であるが、台風や梅雨時の雨あるいは雪どけ水が地下に浸透し、地下水の水位を上昇させることや、地震の震動など。斜面の末端部が、川の流れなどによって浸食されることも誘因になる。その他、斜面をけずって道路を作ったり、家や工場を建てるために土地を造成したりすることが誘因になることもある。

地震動は誘因です。

 

C.現場技術の知識 (26問)

25. 次は,ボーリング用ツールスについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) シングルコアバレルでコアリングの場合は,一般的に均質な地層でコア採取率の良い場合に用いられる。
(2) メタルクラウンは,主に軟岩や未固結堆積層などの掘削に使用される。
(3) ケーシングは,孔壁の崩壊防止などの目的で使用される。
(4) 孔内に落下したボーリングロッドの採揚作業に使用されるロッド用のタップは,インサイドタップのみである。

正解は(4)

26. 次は,ボーリングの作業計画について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) 地下埋設物が予想される作業箇所では,埋設物の有無を管理者に確かめる等の方法により調査し,適応する処置を講じなければならない。
(2) 衛星写真などの技術が発達した現在では,山間地における運搬路,掘削場所の検討について,聞込みや事前の現地踏査等を行う必要が無くなった。
(3) 河川区域内や河川保全区域内でボーリング作業を行う場合は,公共工事に関わるものであっても河川法の定めによる河川管理者の許可を受けなければならない。
(4) 発注者と十分な打ち合わせを行い,調査目的に合った作業計画を立案し,機材や計測器等の調達にあたる。

正解は(2)

27. 次は,単管足場仮設について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 緊結金具(クランプ)は,自在型と直行型がある。
(2) 継手金具には,摩擦型とせん断型がある。
(3) 積載荷重は,1スパン 4kN(≒400kgf)以下とする。
(4) 建地間隔は,けた及びはり方向とも 1.8m以下とする。

正解は(4)

単管足場の建地間隔は、けた行1.85m、はり間1.5m以下、壁つなぎ間隔は、垂直5m以下水平5.5m以下。建地間の積載荷重は400kg。

28. 次は,ボーリング掘進の基本について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ボーリングの掘進は,ビットの回転・荷重・送水の3要素から成る。
(2)一定量の送水でカッティングス排出を行っている場合,荷重および回転数を増加させればそれに比例して掘進速度は増加する。
(3) ビットの回転数を増すと,荷重を増すことよりトルクの増加が大きい。
(4) ビット回転と荷重をそれぞれ2倍にすると,掘進速度は2倍になる。

正解は(1)

29. 次は,ボーリング孔の孔曲りの要因を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) 泥水の比重
(2) 礫の大小・硬軟
(3) コアバレルの長さ
(4) ビット荷重・回転数

正解は(1)

30. 次は,ボーリング掘進の際に使用する泥水の備えるべき条件について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 脱水量が少なく,泥壁が薄くて強い。
(2) 塩水,セメントや掘削水に含まれる電解物質と容易に反応しやすい。
(3) 地上に戻った泥水の砂分やカッティングスの分離が良好である。
(4) 作泥,調泥が容易で安価である。

正解は(2)

31. 次は,さく井工事における揚水試験について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 段階揚水試験は,適正な揚水量を求める試験である。
(2) 水位回復試験は,連続揚水試験の揚水停止後に実施する試験であり,水位の回復性を調べる試験である。
(3) 連続揚水試験は,段階揚水試験の最大揚水量に達した後,その水量を維持して揚水を継続する試験であり,水位の安定性を調べる。
(4) 連続揚水試験や水位回復試験は,水理定数の透水係数や透水量係数を求める試験である。

正解は(3)

段階揚水試験は、適正な揚水量を求める試験である。

水位回復試験は、連続揚水試験の揚水停止後に実施する試験であり、水位の回復性を調べる試験である。

連続揚水試験は、段階揚水試験後に適性揚水量で連続して揚水し、地下水位の変動状況などを把握する試験である。

連続揚水私権や水位回復試験は、水理定数の透水係数や透水量係数を求める試験である。

32. 次は,乱れの少ない試料のシール,保管,運搬方法の注意事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 粘性土試料のシール材料には,パラフィンやゴムパッキン等がよく用いられる。
(2) 冬季で凍結するおそれのある場合には,断熱箱等に入れて保管する必要がある。
(3) 細粒分の多い砂質土試料は,運搬時の乱れを防止するため凍結処理する必要がある。
(4) 砂質土試料を凍結処理する場合,試料の間隙水を極力脱水する必要がある。

正解は(3)

採取深度まで掘削したら、スライムを排出するためコアバレルを約10cm引き揚げ、あまりポンプ圧をかけず泥水で洗浄する。

粘性土試料のシール材料には、パラフィンやゴムパッキン等がよく用いられる。

冬季で凍結するおそれのある場合には、断熱箱等に入れて保管する必要がある。

細粒分の多い砂質土試料は、試料採取が困難な場合、凍結処理する必要がある。

砂質土試料を凍結処理する場合、試料の間隙水を極力脱水する必要がある。

33. 次は,標準貫入試験(JIS A 1219-2001)で得られるN値の評価について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 孔底にスライムが残っているとN値は小さくなりがちである。
(2) ロッドの接続が不十分だと打撃効率が低下してN値は大きくなりがちである。
(3) 孔底下の地盤が乱れるとN値は大きくなりがちである。
(4) 試験深度が深くなるにつれ打撃効率が低下してN値は小さくなりがちである。

正解は(2)

34. 次は,孔内水平載荷試験(JGS 1421-2003)の方法について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 試験孔の掘削に際しては,乱れの少ない孔壁に仕上げる。
(2) 試験孔の径は,測定管径とほぼ同じ大きさに仕上げる。
(3) 測定管を試験孔中に挿入し,測定深さに達した後,スタンドパイプ・圧力計などの値を記録する。
(4) 降伏圧力が確認されれば,その時点で試験を終了する。

正解は(4)

35. 次は,ボーリング孔を利用した孔内水平載荷試験の結果から算出される地盤の物性を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 密度
(2) 変形係数
(3) 比抵抗
(4) 透水係数

正解は(2)

36. 次は,ボーリング孔を利用して行う岩盤の透水性を調査する湧水圧試験(JFT)とルジオンテ ストについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 山岳トンネル調査では湧水圧試験(JFT)の採用例が多い。
(2) ダム基礎岩盤調査ではルジオンテストの採用例が多い。
(3) いずれの試験法も注水式の試験法である。
(4) いずれの試験法もパッカ―を使用する。

正解は(3)

37. 次は,単孔を利用した透水試験(JGS 1314-2003)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 試験区間の長さLと試験区間の孔径Dの比L/Dは4以上必要である。
(2) 孔内水の汲み上げは,ボイリングを防ぐため,孔内水位を必要以上に下げないように心掛ける。
(3) 孔内の洗浄が不十分であると,透水係数は一般に本来の値よりも大きい結果が得られる。
(4) 平衡水位を試験実施後に測定する場合は,孔内の水位変化がなくなったと判断できるとき,あるいは1日程度経過した時点とする。

正解は(3)

<単孔を利用した透水試験>
1本のボーリング孔や井戸を利用して地盤の透水係数を求めることを目的とする方法。試験区間の深度や位置を変えることで、深さ方向や平面的な透水係数の分布が求められるため、三次元的な透水性を評価することも可能になる。地下水位より下方の飽和地盤を対象とする。

試験方法は以下の2種類(地盤の透水性などによって使い分ける)
 [1] 非定常法 測定用パイプ内の水位を一時的に低下または上昇させ、平衡状態に戻る時の水位変化を経時的に測定して、地盤の透水係数を求める方法。透水係数が10^-4m/s程度以下の地盤に適している。
 [2] 定常法 揚水または注水して、測定用パイプ内の水位が一定となったときの流量を測定して、地盤の透水係数を求める方法。透水係数が10^-4m/s程度以上の地盤に適している。

試験区間の長さLと試験区間の孔径Dの比L/Dを4以上とし、試験終了時まで試験区間の形状を一定に保たなければならない。

試験孔は、井戸仕上げされた孔でもよい。

38. 次は,地盤の速度検層(JGS 1122-2003)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 孔内起振受振方式は,地表部に起振装置を設置できない海上での調査に適している。
(2) 孔内起振受振方式は,孔内水がない場合でも測定は可能である。
(3) ダウンホール方式は,測定箇所周辺の地盤や環境の状況にもよるが,一般的には深さ100 mまでの測定が可能といわれている。
(4) ダウンホール方式は,鋼管ケーシングの中でも測定できる。

正解は(2)

39. 下表は,孔内検層の適用条件を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114553p:plain

正解は(2)

40. 次は,土の観察や判別分類について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 黒泥は,一般に分解が進んでいない有機質土で黒色を呈する。
(2) シルトは,手のひらに塗り付けた土を水で洗うと簡単に落ちる。
(3) 細粒土は,観察によって粘性土,火山灰質粘性土,有機質土に大分類する。
(4) 標準貫入試験により採取した砂礫は,打撃貫入により礫が破砕されるおそれがあるため, 礫の状態をよく観察した上で礫径などの判断を行う必要がある。

正解は(1)

41. 次は,地盤材料の工学的分類方法(JGS0051-2009)によって土を詳細に分類するための試験を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 土の液性限界試験
(2) 土の塑性限界試験
(3) 土の粒度試験
(4) 土の含水比試験

正解は(4)

42. 下図は,地盤材料の工学的分類(JGS-0051-2009)による地盤材料の粒径区分を示したものである。 空欄A ~Dに当てはまる項目の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114602p:plain

正解は(3)

43. 次は,岩の判別方法を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 泥岩と砂岩:構成粒子は泥岩が細粒である。
(2) 頁岩と粘板岩:層理面と劈開面が斜交しているのが粘板岩である。
(3) 花崗岩とはんれい岩:有色鉱物が少ないのが花崗岩である。
(4) チャートと石灰岩:ナイフで傷がつくのがチャートである。

正解は(4)

44. 次は,スレーキングを生じやすい岩石を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) 第四紀の新鮮な安山岩
(2) 新第三紀中新世以降の泥岩
(3) 新第三紀中新世以降の凝灰質岩
(4) 中生代の風化した頁岩

正解は(1)

45. 次は,観察記事の用語について述べたものである。空欄 A に当てはまる適切なもの一つ を選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114610p:plain

正解は(4)

土質は堆積するとき、重力の影響により粒子の粗いものから順番に堆積する。
級化層理:単層の断面で基底より上に向かって堆積粒子の粒径が粗粒から細粒へと連続的に変化する

46. 次は,粘土に対する現場目視での記載事項を述べたものである。不適切なもの一つを選び記号 ((1)~(4))で示せ。

(1) 硬さ,塑性の程度,含水状態
(2) 色,におい
(3) 主体粒子の粒径,最大粒径,粒子形状,粒度分布
(4) 層の構造

正解は(3)

47. 次は,ボーリング時の観察記録について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) 砂礫層では,礫の影響で N 値が過小になりやすいので,礫径,礫含有量,礫の形,礫質, 風化程度に注意する必要がある。
(2) 孔壁の崩壊性や孔内水位の変動状況などは,地下掘削時における施工性に関する情報とな る。
(3) 砂層中の薄いシルトの挟みは,地下水低下工法や排水計画を考える上で重要な要素となる。
(4) 軟弱粘性土層中に挟在する砂層は,排水層となるので正確に把握する必要がある。

正解は(1)

48. 次は,コア観察をするうえでの留意事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び 記号((1)~(4))で示せ。

(1) コア観察は,極力自然光のもとで行うよう心掛ける。
(2) コアの色調はコア表面の乾湿状態で大きく変わるので,十分乾燥した状態で観察する。
(3) 掘削時の振動などで生じたと思われる割れ目は,判別し易いよう割れ目を合せておく。
(4) コアの硬軟は,ハンマーの打撃音や指圧で行う。

正解は(2)

49. 次は,ボーリングコアの記載に関する注意事項を述べたものである。適切なもの一つを選び記 号((1)~(4))で示せ。

(1) 礫岩に関しては,礫の大きさや形状の記載が重要であり,礫種まで記載する必要は無い。
(2) 砂層にみられる,級化構造,斜交層理,ソールマークなどは,地層の上下判定のために有効で ある。
(3) 粘土化しているコアは,断層と記載する。
(4) 緩みの判定のためには,割れ目の介在物の記載が重要であるが,介在物がない場合は密着し ていると判断してよい。

正解は(2)

 

50. 下表は,一般的に地質図によく使われる岩種模様を示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

f:id:xxxnobuxxx:20190304114620p:plain

正解は(4)

 

D.調査技術の理解度 (8問)

51. 次は,コンシステンシーについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 液性限界は,土を練り返したときの液性状態と塑性状態の境界の含水比である。
(2) 塑性限界は,練り返した土の塑性状態と半固体状態との境界の含水比である。
(3) 収縮限界は,土の体積が減少しなくなる限界の含水比である。
(4) コンシステンシー指数の値が1に近いほど,自然含水比は液性限界に近く,土は軟らかい 状態にある。

正解は(4)

52. 次は,一般的な地質図の作成を目的とする地表地質踏査の方法について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 踏査に当たっては,崖錐堆積物の分布状況は気にしなくてもよい。
(2) 地層の観察では,露頭が多く出現する沢筋のルートを重点的に踏査する。
(3) 地質図の作成なので,地形図や空中写真による地形の把握は必要ない。
(4) 踏査は道路沿いを観察するだけでよい。

正解は(2)

53. 次は,トンネル調査のため屈折法地震探査(弾性波探査)を行う個所の地形・地質条件を示したものである。測線の設定に関わらず,良好な成果を得ることが難しい個所一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) 中古生層からなる山地
(2) 花崗岩からなる山地
(3) 断層破砕帯の多い地域
(4) 新しい火山の裾野

正解は(4)

54. 次は,各種調査法の特徴を述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地中レーダ探査は,地盤浅部あるいは構造物背面の埋設物や空洞などを調べるのに適して いる。
(2) 電気探査で得られる比抵抗値は,岩盤の硬軟を判断するのに適している。
(3) 屈折法地震探査(弾性波探査)は,トンネルの地山分類を行うために実施されることが多 い。
(4) 反射法地震探査(弾性波探査)は,堆積岩の層構造の連続性把握に適している。

正解は(2) 

55. 次は,調査目的とボーリング孔を利用した調査手法について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 軟岩から構成される岩盤の透水性を求めるため,孔内静水圧透水試験を実施した。
(2) 硬岩から構成される岩盤のせん断強度を求めるため,孔内水平載荷試験を実施した。
(3) 地下水の流動経路を調査するため,複数の孔間でトレーサー試験を実施した。
(4) 地すべり面を推定するため,ボーリング孔を用いて孔内傾斜計観測をした。

正解は(2)

56. 次は,トンネル切羽が断層破砕帯に遭遇した時にしばしば発生する施工上の問題点を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 山はね
(2) 突発湧水
(3) 膨張性土圧
(4) 切羽・天盤の崩壊・流出

正解は(1)

57. 次は,付加体の地質について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) プレート運動による産物として形成される。
(2) 断層や割れ目が多く発達し,緩みが生じやすいので,注意すべき地質である。
(3) 石灰岩玄武岩などをブロック状に含むことがある。
(4) 混在岩のみから構成される。

正解は(4)

58. 次は,調査報告書における写真の役割について述べたものである。空欄A~Dに当てはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

「調査記録としての写真には,調査地点とその環境の A 写真,調査設備・機器の稼 動状況などの B 写真,作業の流れの C 写真,出来高・出来形等の D 写真 などがある。」

f:id:xxxnobuxxx:20190304114634p:plain

正解は(2)

 

E.解析手法,設計・施工への適用(8 問)

59. 次は,地すべりの三次元安定解析手法を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) フェレニウス法
(2) ヤンブ法
(3) 修正ホフランド法
(4) ビショップ法

正解は(3)

二次元の解析法
・フェレニウス法(簡便法)
・修正フェレニウス法
・簡易ビショップ法
・ヤンブ法

三次元の解析法
・ホフランド法

標準スライス法(簡便法)に必要な物性値および条件
・地下水位
・粘着力、せん断抵抗角
・単位体積重量

60. 次は,地震応答解析に関連する用語を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~ (4))で示せ。

(1) せん断弾性係数
(2) 最大応力傾角
(3) 規準ひずみ
(4) 減衰比

正解は(2)

耐震設計や耐震診断などにおいて、構造物や地盤をモデル化し、地震動を入力して、どのような変形や揺れが生じるか、構造部材に発生する断面力などを求めるための解析のこと。特に、地震動を対象とする場合に地震応答解析とよぶ。

せん断弾性係数(せん断弾性率)…せん断力による変形のしやすさをきめる物性値。
履歴減衰…載荷時と除荷時で違う経路を通ることで生じる現象。
鋭敏比…土の乱さない状態における一軸圧縮強さと、含水量を変えないで練り返した状態における一軸圧縮強さ(歪み15%のとき)との比。
ハーディン・ドルネビッチモデル…表層地盤の材料特性は表層地盤の応力とひずみの関係を表したヒステリシスに基づく非線形特性を備えた材料特性として解析する方法。

地震応答解析に必要な地盤の物性値
・単位体積重量
・せん断弾性係数
ポアソン比…弾性限界内で、例えば引張りを加えた時に荷重方向の伸び(ひずみ%)、と荷重に直角方向の寸法の縮み(ひずみ%)の比。

せん断ひずみは変形の角度。

せん断ひずみは礫、砂、粘土、有機質土の順に小さい。

61. 次は,有限要素法(Finite Element Method)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 微分方程式の正解を数値的に得る方法の一つである。
(2) 有限個の要素の集合体と考える。
(3) 物性の異なる部分がある場合でも適用できる。
(4) 分割された各要素のひずみ,応力分布を計算できる。

正解は(1)

微分方程式を近似的に解くための数値解析の方法。複雑な形状・性質を持つ物体を単純な小部分に分割することで近似し、全体の挙動を予測しようとするもの。構造力学流体力学などの様々な分野で使用されている。

・ひずみ、応力を計算できる。
・物性の異なる部分があっても解析できる。
・物体が複雑な形をしていても適用できる。
・有限個の要素の集合体と考える。
・地下水の流動を計算できる。
・分割された各要素のひずみ、応力分布を計算できる。

62. 次は,浸透流解析を実施するのに際して必要な情報を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 湿潤密度
(2) 地質構成
(3) 透水係数
(4) 地下水頭

正解は(1) 

降雨の条件や周辺の水位の条件、地盤の透水係数などを設定し、有限要素法を用いて地下水のシミュレーションを行い、自由水面の形や流向、流速などを推定する解析手法の1つ。

必要な情報…透水係数、水分特性曲線、地質構成、地下水頭、土質試験結果、工事を行う期間など。

浸透圧解析は、建設工事が地下水に与える影響検討や洪水時における河川堤防の安全性検討などに用いられる。

解析を行なう際の地盤調査においては、透水性に着目した土層区分や飽和透水係数の把握が特に重要となる。 

63. 次は,場所打ち杭の鉛直支持力を支持力算定式から求めるために必要な地盤情報を示したもの である。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) N値
(2) 土の湿潤密度
(3) 土のせん断強度
(4) 土の変形係数

正解は(4)

支持力算定式に必要な地盤情報
・N値
・土の湿潤密度
・土のせん断強度

64. 次は,圧密沈下量を計算する上で必要な条件を示したものである。不適切なもの一つを選び記 号((1)~(4))で示せ。

(1) 沖積層と洪積層の区分
(2) 地下水位
(3) 圧密層の層厚
(4) 土の単位体積重量

正解は(1)

計算する上で必要な物性値
・圧密層の層厚
・圧密層の圧密係数
・片面排水と両面排水の区別
・地下水位
・土の単位体積重量

65. 次は,液状化が発生しやすい地盤を予測するための地形を示したものである。不適切なもの一 つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 後背湿地
(2) 扇状地
(3) 旧河道
(4) 自然堤防

正解は(2)

66. 次は,直接基礎について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 独立フーチング基礎:単一の柱からの荷重を1つのフーチングで支える基礎
(2) 複合フーチング基礎:2本以上の柱からの荷重を単一のフーチングで支える基礎
(3) 連続フーチング基礎:壁または一連の柱からの荷重を帯状のフーチングで支える基礎
(4) べ た 基 礎:建物外周の下の部分に設置したスラブで建物全体を支える基礎

正解は(4)

直接基礎…構造物の荷重を直接良好な地盤に伝達する形式の基礎。べた基礎とフーチング基礎に分類される。
○べた基礎…建築物の底面全てに基礎スラブを構築したもの。軟弱な地盤であるが柱にかかる荷重及び柱の自重による荷重が大きく基礎底面がほとんどを占めてしまう場合に用いられる。
○フーチング基礎…フーチング基礎には独立、複合、連続の3つがある。フーチングと呼ばれる下部を広くした基礎スラブで上部建物の荷重を地盤か地業に伝えるために用いられる。

・複合フーチング基礎…数本の柱から荷重を一つのフーチングで支える基礎
・独立フーチング基礎…単一の柱から荷重を一つのフーチングで支える基礎
・連続フーチング基礎…壁または一連の柱から荷重を帯状のフーチングで支える基礎
・べた基礎…荷重を平面的に配慮した単一のスラブで支える基礎

 

F.管 理 技 法 (8問)

67. 次は,地質調査の発注の形態について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1) ~(4))で示せ。

(1) プロポーザル方式は,技術提案の内容により受注者が決まり,契約方式は随意契約である。
(2) 総合評価方式は,価格と技術を評価するものである。
(3) 競争入札は,価格によって落札者が決まる方式である。
(4) 最近の発注方式は,プロポーザル方式が増加し,総合評価方式は減少している。

正解は(4)

・プロポーザル方式は、技術提案の内容により受注者が決まり、契約方式は随意契約である。
・総合評価方式は、価格と技術を評価するものである。
競争入札は、価格によって落札者が決まる方式である。
・最近の発注方式は、プロポーザル方式が減少し、総合評価方式が増加している。

68. 次は,労働安全衛生規則による作業主任者を選任しなければならない作業を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 高圧室内作業(大気圧を超える気圧下の作業)
(2) アセチレン溶接装置を用いて行う金属の溶接,溶断または加熱の作業
(3) 酸素欠乏危険箇所における作業
(4) フォークリフトの運転

正解は(4)

(作業主任者の選任が必要な作業)
・掘削面の高さが2m以上となる砕石法第二条に規定する岩石の採取のための掘削
・動力7.5kW以上、支柱間距離350m以上または最大使用荷重2kN以上のいずれかに該当する索道の組み立て、解体または変更の作業
・コンクリート造の高さが5m以上である工作物の解体または破壊の作業
・酸素欠乏危険箇所における作業
・高圧室内作業(大気圧を超える気圧下の作業)
・アセチレン溶接装置を用いて行なう金属の溶接、溶断または加熱の作業

(特別教育)
労働安全衛生法に基づき特別教育を受けたものは、それだけでは同法に定める作業主任者になることはできない。
・ボーリングマシンの運転は、特別教育を受ければ従事することができる。
・特別教育とは、危険または有害な業務に労働者をつかせる場合に事業者が実施するものである。

(免許を必要とする作業)
移動式クレーン(吊り荷重50kN以上)の運転…技能講習:小型移動式クレーン
・高さ10m未満の高所作業車操作…特別教育:高所作業車
・高さ10mの鋼製櫓の組み立て・解体…技能講習:建築物等の鉄骨の組み立て・解体
・1t以上の玉掛け…技能講習:玉掛

69. 次は,足場仮設について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 高さ 5m 以上の足場の組立,解体または変更の作業には,作業主任者の選任が必要である。
(2) 高さ 2m 以上の足場には,高さ 90cm 以上の手すり(中さんをつける)を設ける。
(3) 単管足場1スパンの積載荷重は,40kN(≒4000kgf)以下とする。
(4) 高さ 2m 以上の足場の作業床は,幅 40cm 以上とする。

正解は(3)

・高さ2m以上の足場には、高さ90cm以上の手すり(中さんをつける)を設ける。中さんの位置は作業床から35cm以上50cm以下とする。
・高さ2m以上の足場の作業床は、幅40cm以上とする。
・単管足場1スパンの載荷荷重は、4kN以下とする。
・高さ5m以上の足場組み立て、解体または変更の作業には、作業主任者の選任が必要である。

70. 次は,地権者との用地交渉について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 山地部の用地交渉は公図で判断できない場合には,地主立会を求める必要がある。
(2) 複数の地権者が関わる場合は,予め地区の区長を通して交渉に当るのがよい。
(3) 地権者との交渉は現場代理人が行うので,現場作業員は関知しなくてよい。
(4) 借地をした場合には,作業終了後に挨拶を行う必要がある。

正解は(3)

71. 次は,ボーリング作業中に労災事故が発生した場合の措置について示したものである。措置の優先順位として適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(A)関係者に通報
(B)事故原因の究明
(C)被災者の救出
(D)機械の停止

f:id:xxxnobuxxx:20190304114704p:plain

正解は(2)

72. 次は,地質調査業務の現場管理に良く利用されるバーチャート式工程図について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 縦軸方向に全工種を列挙し,横軸に日数をとって示した工程図で,地質調査で最も用いられる工程図である。
(2) 各工種の所要日数が明確ではないが,各工種間の相関性はある程度分かる。
(3) 各工種の出来高の時間変化が明示されているので,遅延している工種がわかりやすい。
(4) 工事全体に影響を与える重点工程がわかりやすい。

正解は(1)

73. 次は,地質調査業務の調査業務費のうち,間接費に含まれる項目を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 材料費
(2) 共通仮設費
(3) 運搬費
(4) 旅費日当宿泊費

正解は(1)

直接費…人件費、材料費、機械経費
間接費…運搬費、共通仮設費、旅費日当宿泊費

・諸経費は、管理費と利潤(利益)から構成される。
・管理費には、給与や法定福利費、地代家賃、旅費交通費などが含まれる。
・諸経費の算定は、(直接費+間接費)×諸経費率で求められる。

74. 次は,平成 24 年1月に厚生労働省が施行した「東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 事業者は,所定の平均空間線量率を超えた場所で除染等業務を行うときは,あらかじめ作業の届出を所轄の労働基準監督署長に提出しなければならない。
(2) 除染等業務従事者の被ばく限度(実効線量の限度)は,年齢毎に定められている。
(3) 除染等業務を行う事業者は,労働者に対して,所定の科目について教育を行わなければならない。
(4) 事業者は,除染等業務に常時従事する労働者に対して,雇入れ時,配置替え時などの定めた時期に,所定の項目について健康診断を行わなければならない。

正解は(2)

第一条 事業者は、除染特別地域等内において、除染等業務従事者及び特定線量下業務従事者その他の労働者が電離放射線を受けることをできるだけ少なくするように努めなければならない。

・事業者は、所定の平均空間線量率を超えた場所で除染等業務を行なうときは、あらかじめ作業の届出を所轄の労働基準監督署長に提出しなければならない。
・除染等業務を行う事業者は、労働者に対して、所定の科目について教育を行なわなければならない。
・事業者は、除染等業務に常時従事する労働者に対して、雇入れ時、配置替え時などの定めた時期に、所定の項目について健康診断を行なわなければならない。

 

G.入札・契約制度,仕様書等の知識(6 問)

75. 次は,国土交通省の地質・土質調査業務共通仕様書に規定する著作権について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 受注者は,地元関係者から説明を求められたときは,公平性・透明性の観点により,発注者の承諾を得なくても成果品を公表することができる。
(2) 発注者は,成果品が著作物に該当するとしないとにかかわらず,当該成果品の内容を受注者の承諾なく自由に発表することが出来る。
(3) 受注者は,成果の作成に当たって開発したプログラムについては,発注者の承諾なしに自由に利用することができる。
(4) 発注者は,成果物が著作物に該当するとしないとにかかわらず,当該著作物に表示した氏名を受注者の承諾なく自由に変更することができる。

正解は(2)

76. 次は,国土交通省における簡易公募型プロポーザル方式に基づく建設コンサルタント等の選定・特定手続きについて述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 業務を受注したい企業は,必ず参加表明書を提出しなければならない。
(2) 参加表明書を提出しなくても,技術提案書を提出すれば応募したとみなされる。
(3) 提出した参加表明書は,業務が特定された後に返却される。
(4) 参加表明書及び技術提案書の作成に係る費用は,発注機関に請求することができる。

正解は(1)

77. 次は,仕様書に関する事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 仕様書とは,業務を遂行する上で,必要な事項を説明・指示したものである。
(2) 仕様書には,共通仕様書と特記仕様書がある。
(3) 共通仕様書は発注者毎に定められている業務に共通して適用されるものであり,特記仕様書は個々の業務特有の事項を記載したものである。
(4) 共通仕様書と特記仕様書で同じ作業での指示内容が異なる場合は,上位の共通仕様書が優先する。

正解は(4)

78. 次は,TECRIS(テクリス)について述べたものである。不適切なもの一つ選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 整備・運営は,「一般財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)」が行っている。
(2) 登録は,業務契約時と業務完了時にのみ行う。
(3) 登録対象業務は,公共機関から受注した測量・調査・設計等の業務であり,1契約あたりの 請負代金額が100万円(消費税及び地方消費税相当額を含む)以上の業務である。
(4) 公共発注機関並びに公益民間企業が発注する公共性の高い事業に関する業務実績情報をデ ータベース化し,発注機関および企業に対して情報提供を行うものである。

正解は(2)

原則として業務契約時、業務内容変更時(請負金額変更などが行われた時)および業務完了時に行う。

テクリス登録は、公共発注機関並びに交易民間企業が発注する公共性の高い事業に関する業務実績情報をデータベース化し、発注機関および企業に情報提供を行うものである。

情報提供の内容は、発注機関には業務実績の他、登録されている企業情報、実績・技術者情報など、企業(請負者)には自社の企業情報・実績・技術者情報などである。

整備・運営は、「財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)」が行っている。

登録対象業務は、公共機関から受注した測量・調査・設計等の業務であり、1契約あたりの請負代金額が100万円(消費税及び地方消費税相当額を含む)以上の業務である。

業務完了時の登録では、業務実績データとして業務キーワードを最大5つ、業務概要を全角300字以内で登録する必要がある。

↓(2019年3月変更)

業務完了時の登録では、業務実績データとして業務キーワードを最大10つ、業務概要を全角500字以内で登録する必要がある。

テクリスでは、管理(主任)技術者:1名(必須登録項目)、照査技術者:1名(任意登録項目)、担当技術者:8名(任意登録項目)を登録することができます。

↓(2020年9月変更)

テクリスでは、管理(主任)技術者:1名(必須登録項目)、照査技術者:1名(任意登録項目)、担当技術者:99名(任意登録項目)を登録することができます。

79. 次は,地質調査におけるかし  (瑕疵)担保について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 受注者は,かし .. の原因が発注者の指示による場合でも,かし .. 担保責任を負う。
(2) かし .. の修補または損害賠償の請求については,通常は無期限である。
(3) 受注者は,一般に業務の完了後からかし .. 担保責任を負う。
(4) 発注者は,成果物の引き渡し後にかし .. が見つかった場合,その修補および損害の賠償を請求できない。

正解は(3)

瑕疵(かし)…通常、一般的には備わっているにもかかわらず本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないこと。

・かしの補修または損害賠償の請求については、通常は期限が定められている。
・発注者は、成果物の引渡し後にかしが見つかった場合でも、その補修および損害の賠償を請求できる。
・請負者は、一般に業務の完了後からかし担保責任を負う。

(1)瑕疵の原因が発注者の指示によるものであれば瑕疵担保責任は負わない。
(2)期限は決められている。
(4)業務完了から瑕疵担保責任を負う。

80. 次は,技術者が業務上知り得た情報の扱いに関する守秘義務について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 発注者の同意があれば外部に公表してもよい。
(2) 退職した後であれば外部に公表してもよい。
(3) 調査地点を示さなければ外部に公表してもよい。
(4) 加工して使用していれば外部に公表してもよい。

正解は(1)