地質調査技士(現場技術・管理部門)を目指す

このページは、地質調査技士(現場技術・管理部門)を目指す人のために開設いたしました。 主に過去問の解答・解説、試験方法などについて記載していきたいと考えています。図書などを参考に記載していきますが、記載に誤りが含まれる可能性があります。 誤りがあった際はコメントをお願い致します。全地連では平成19年の過去問より無料公開していますが、出題された当時より改訂された物事があるため、基本的に過去問は新しい年より解答を載せています。

2023年度 地質調査技士資格検定試験 過去門

2023年度 第57回 地質調査技士資格検定試験
「現場技術・管理部門」

Ⅰ.社会一般,行政、入札契約等(16 問)

1. 次は,地質調査技士資格について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地質調査業者登録規程の現場管理者の資格として認められている。
(2) 資格取得後,5年毎にCPD単位の報告が義務付けられている。
(3) 多くの公的発注機関において,本資格が発注要件として活用されている。
(4) 資格保有者は,責任を持って技術の研鑽を積むことが大切である。

正解は(2)

CPD単位の報告は義務付けられていません。ただし5年毎の資格更新にCPDを使用することはできます。

詳細は以下の(社)全国地質調査業協会連合会のページをご覧ください。

https://www.zenchiren.or.jp/geo_comp/cpd.pdf

2. 次は,技術者の継続教育(CPD)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 文部科学省が主導する教育プログラムである。
(2) 技術者としての経験を深めることを目的としている。
(3) 行政機関では,入札要件や技術者の評価に活用している。
(4) 国土交通省では,地質調査業者の登録要件に活用している。

正解は(3)

3. 次は,技術者倫理について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 専門職として,技術に携わる人間の活動や行為に関する規範である。
(2) 公衆の安全や健康などの要素が含まれている。
(3) データ改ざんなどの不正や,犯罪を目的とした技術の利用を防ぐ狙いがある。
(4) 業務上知り得た情報は,公衆の利益のために公開することが義務付けられている。

正解は(4)

4.次は,建築基準法(災害危険区域)について述べたものである。文章中の空欄 A ~
C にあてはまる語句として適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

「災害危険区域とは,建築基準法第39条の規定に基づき, A は,津波, B ,出水
等による危険の著しい区域を災害危険区域として C で指定し,住居の用に供する建築の禁止等,建築物の建築に関する制限で災害防止上必要なものを当該条例で定めることができる制度」

正解は(2)

5.次は,「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独禁法)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 私的独占,不当な取引制限,不公正な取引方法などの行為を規制している法律である。
(2) 「カルテル」は,業界団体の構成事業者が相互に連絡を取り合い,商品の価格や販売・生産数量などを共同で取り決める行為であり,業界の維持発展のための手法と言える。
(3) 「入札談合」は,国や地方公共団体などの公共工事や物品の公共調達に関する入札に際し,事前に受注事業者や受注金額などを決める行為である。
(4) 「入札談合等関与行為防止法」は官製談合を防止する法律であり,国・地方公共団体のほかに,JR各社・日本郵政や国立大学等の特定法人・特殊法人も対象となっている。

正解は(2)

6.次は,令和 5 年 4 月現在の国土交通省における BIM/CIM に関する動向について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 「直轄土木業務・工事における BIM/CIM 適用に関する実施方針」では,工事における義務項目は設計等の前段階で3次元モデルを作成していない場合でも実施義務がある。
(2) 「直轄土木業務・工事における BIM/CIM 適用に関する実施方針」では,「地質・土質調査業務共通仕様書に基づき実施する地質・土質調査業務」は BIM/CIM の対象に含まれている。
(3) 「土木設計業務等電子納品要領」では,BIM/CIM に関する電子データファイルは
「BIMCIM」フォルダに格納する。
(4) 「令和 5 年度 BIM/CIM 原則適用」では,原則としてすべての詳細設計業務において,BIM/CIM の活用を義務化している。

正解は(1)

7.次は,土壌汚染の調査について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 資料等調査は,土地の利用等の履歴を把握し,汚染のおそれを判断するために行われる。
(2) 土壌汚染状況調査では,概況調査,絞込調査,深度方向調査のすべてが行われる。
(3) 概況調査では,第一種特定有害物質に対しては土壌ガス調査が行われる。
(4) 自然的原因により,土壌中の特定有害物質(重金属等)が基準を超過する場合がある。

正解は(2)

8.次は,産業廃棄物管理票(マニフェスト)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 排出事業者が産業廃棄物を自ら処理する場合,マニフェストの交付は不要である。
(2) 排出事業者は,マニフェストの交付後,定められた期限内に最終処分が終了したことを確認しなければならない。
(3) 排出事業者は,産業廃棄物を処理業者に引き渡した後にマニフェストを交付する。
(4) 産業廃棄物の適正な処理を目的としている。

正解は(3)

9.次は,ISO9001:2015(品質マネジメントシステム)の主な特徴について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 情報セキュリティのリスクアセスメントおよびリスク対応が含まれる。
(2) 業務上のリスク管理が含まれる。
(3) 業種および形態,規模,提供する製品を問わず,あらゆる組織に適用できる。
(4) 製品の品質保証および顧客満足度の向上を目指している。

正解は(1)

10.次は,「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 対象は,人口の集中度等を勘案して政令で定める地域である。
(2) 対象は,道路,河川,電気,ガス,上下水道等の公共の利益となる事業である。
(3) 土地所有者等は具体的な損失があっても補償を請求できない。
(4) 地表や浅い地下に比べて,地震動による影響を受けにくい。

正解は(3)

11.次は,総務省の日本標準産業分類について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 日本における産業分野を 4 段階に分類している。
(2) 地質調査業は「学術研究,専門・技術サービス業」に位置づけられる。
(3) 日本の公的統計(国勢調査など)における産業分類を定めたものである。
(4) 測量業は「建設業」に位置づけられる。

正解は(4)

12.次は,国土交通省の「公共土木設計業務等標準委託契約約款」に示された,著作物の譲渡等について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 発注者は,成果物が著作物に該当するとしないとにかかわらず,当該成果品の内容を受注者の承諾なく自由に発表することができない。
(2) 受注者は,成果物が著作物に該当するとしないとにかかわらず,発注者の承諾なく当該成果物を使用または複製し,当該成果物の内容を公表することができる。
(3) 発注者は,受注者が成果物の作成に当たって開発したプログラムおよびデータベースについて,受注者の承諾なしに自由に利用することができる。
(4) 発注者は,当該成果物が著作物に該当する場合には,受注者が承諾したときに限り,既に受注者が当該著作物に表示した氏名を変更することができる。

正解は(4)

13.次は,国土交通省における建設コンサルタント業務等の発注方式について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 発注方式は,業務の規模や特性に応じて個別に選択される。
(2) 価格競争方式では,応札した価格点と技術点によって落札者を決定する。
(3) プロポーザル方式は,技術提案に基づいて仕様を作成するほうが最も優れた成果が期待できる場合に適用する。
(4) 総合評価落札方式は,技術提案書の提出を求められる。

正解は(2)

14.次は,TECRIS(テクリス)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 受注者による任意登録は認められていない。
(2) 登録は,原則として業務受注時,業務内容変更時および業務完了時に行う。
(3) 業務完了時の登録では,業務概要を最大 300 文字まで登録することができる。
(4) 業務完了時の登録では,業務キーワードを最大 10 個登録することができる。

正解は(1,3)

15.次は,受注者が業務上知り得た情報の取扱いに関する守秘義務について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 発注者の承諾を得た上で,地元関係者にボーリング柱状図を開示した。
(2) 社内の業務関係者以外に対し,発注者から貸与された既存報告書を開示した。
(3) 発注者の承諾を得ずに,業務成果の一部を利用して学会で発表を行った。
(4) 発注者から貸与された既存報告書は,コピーした上で業務完了後も保管した。

正解は(1)

16.次は,公共土木設計業務等標準委託契約約款について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 複数の企業による設計共同体の結成が認められている。
(2) 指示,請求,通知などは書面により行わなければならない。
(3) 業務の一括再委託や主たる部分の再委託を禁止している。
(4) 受注者から履行期間の延長変更を請求することはできない。

正解は(4)

 

Ⅱ.地質、測量、土木、建築等の知識(12問)

17.次は,代表的な深成岩の名称を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 斑れい岩
(2) 玄武岩
(3) かんらん岩
(4) 花崗岩

正解は(2)

18.次は,日本列島の地質体についての特徴を述べたものである。文中の空欄 A ~
D にあてはまる語句として,適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

日本列島の地質体は,大きく西南日本と東北日本に区分される。古い岩盤類(古第三紀以前の地層・岩石)に関して言えば,西南日本ではその地質構造は A に延び,大まかには北から南に向かって B 地質が分布する。東北日本では地質構造は C に延び,大まかには D に向かって新しい地質が分布する。いずれも沈み込み帯である海溝側に向かって,B 地質が分布している。

正解は(1)

19.下表は,新生代の地質年代区分を示したものである。空欄 A ~ D にあてはまる
年数として,適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(2)

20.次は,ボーリング地点の緯度・経度の読み取りについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 関東付近における緯度 1 秒は約 31m,経度 1 秒は約 25mである。
(2) 1/25,000 地形図の 1mm は,約 25mである。
(3) 3cm までの精度で行った平面測量結果では,秒の精度は約 1/1,000 秒までである。
(4) 1/250 地形図を用いて 1mm 単位で読み取った場合,秒の精度は約 1/1,000 秒までである。

正解は(4)

21.次は,コンクリートについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 引張強度は圧縮強度に比べて低く,その比は1/10程度である。
(2) 凝固する前の状態をフレッシュコンクリート(生コンクリート)という。
(3) コンクリートの中性化は,コンクリート中の鉄筋の腐食を防止する効果がある。
(4) コンクリート中のアルカリ水溶液と骨材が反応して,表面に亀甲状のひび割れなどを生じることがある。

正解は(3)

22.下表は,土砂災害の種類とその特徴を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(4)

23.次は,令和 2 年度 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書による地球環境問題を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 海洋プラスチック問題
(2) 地盤沈下
(3) 生物多様性の損失
(4) 地球温暖化

正解は(2)

24.次は,根切り工事において予想されるトラブルを示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 砂・れき地盤での湧水
(2) 被圧地下水による盤膨れ
(3) 水位低下工法による圧密沈下
(4) 粘性土地盤でのボイリング

正解は(4)

25.次は,締固め施工時の品質管理項目を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 空気間隙率
(2) スランプ値
(3) 飽和度
(4) 乾燥密度

正解は(2)

26.次は,環境省の土壌汚染状況調査に示された,土壌汚染調査における表層土壌の採取と取り扱い方法について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地表から深さ 5cm までの土壌と,深さ 5~50cm までの土壌を採取し,それぞれ容器に保管する。
(2) 分析室で風乾後,土塊,団粒を粗砕した後,非金属の 2mm 目のふるいを通過させる。
(3) 現場で土壌から中小れき,木片等を除き,分析室へ運ぶ。
(4) 採取した試料は,暗所に保存し,できるだけ速やかに試験を行う。

正解は(3)

27.下表は,地すべりの調査観測項目と,調査によって導き出される一般的な成果の組合せを示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

28.次は,国土交通省におけるBIM/CIMについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) BIM/CIM とは,計画・調査・設計段階から 3 次元モデルを導入し,その後の施工・維持管理の各段階においても,3 次元モデルの情報を充実させながらこれを活用することである。
(2) BIM/CIM で使用するモデルは,対象とする構造物等の形状を三次元で表現した 3 次元モデルのみで構成される。
(3) 設計段階では,3 次元モデルによる計画内容の説明を行うことにより関係者の理解が促進され,合意形成が迅速化できる。
(4) BIM/CIM は,施工手順の確認や工程管理,資材・機材調達の効率化および安全管理の向上に対応できる。

正解は(2)

 

Ⅲ.現場技術の知識(38問)

29.次は,ボーリングマシンのタイプについて述べたものである。文章中の空欄 A ~
D にあてはまる名称の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

30.次は,モノレールの仮設・運搬における,設置距離と総運搬距離の関係を示したものである。起点から終点まで 500mを 1 往復する場合,積算上の数量の表記について適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

31.次は,埋設物確認のための試験掘りについて述べたものである。文章中の空欄 A ~D にあてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(4)

32.下表は,海上足場によるボーリングでの検尺の内訳を示したものである。このときに使用した 3mロッドの本数について,適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 13 本
(2) 14 本
(3) 15 本
(4) 16 本

正解は(2)

33.次は,コアリングについて述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) コア詰まりと判断しても,予定深度まで掘進を行う。
(2) 掘進速度が急激に低下した場合は,高回転にして,高い給圧をかける。
(3) 送水圧が急激に下がった場合には,掘進を急ぐ。
(4) 一般的にコア詰まりすると掘進速度は大幅に低下する。

正解は(4)

34.次は,器具等の孔内落下時の対応について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 小物でも,コアバレルで掘進してコアと共に採取することはない。
(2) 落下物の形状を把握することを最初に行う。
(3) 落下物が途中に引っかかっている場合は,孔底に突き落して回収する。
(4) 使用中のクラウンが落下した場合は,セメントで固めて回収する。

正解は(1)

35.次は,帯水層に計器設置を行う地下水位観測孔について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 近年の水位観測機器(水圧計)には小型化したものもあり,VP40~50 の塩ビ管内でも設置可能である。
(2) 水圧式水位センサを用いる場合は,大気圧補正を行わなくて良い。
(3) 難透水層の遮水材には,膨潤性の粒状ベントナイトを用いることが多い。
(4) フィルター材は,1 号~3 号珪砂から適切なものを選定する。

正解は(2)

36.次は,一般社団法人 全国地質調査業協会連合会で示されている「高品質ボーリング」が有効となる地層を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 亀裂のほとんどない均質な泥岩
(2) 断層角れき・断層粘土などの断層破砕部
(3) チャートなどの硬岩の割れ目密集部
(4) 地すべりのすべり面・移動土塊

正解は(1)

37.次は,砂質土のサンプリングにあたっての注意事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 押込むことが困難となった場合は,押込みを一時中断してから再度押し込む。
(2) 地盤の状態に応じて,シューの突出長さを調整する。
(3) サンプリング終了後,サンプラーに衝撃を与えないよう静かに引き上げる。
(4) ライナーの側面には,上下の区分を明記する。

正解は(1)

38.次は,スクリューウエイト貫入試験方法(JISA1221:2020)から得られる情報を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 原位置における土の硬軟,または締まり具合を判定するための情報
(2) 土層の構成を判定するための情報
(3) 戸建て住宅の支持力特性を把握するための情報
(4) 高層建築物の支持層を把握するための情報

正解は(4)

39.次は,針貫入試験(JGS3431-2012)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 軟岩のみを対象とする。
(2) 机上型と携行型の 2 種類がある。
(3) 貫入針は,もめん針 3 号を標準とする。
(4) 貫入量 1mm 毎に,貫入荷重を記録しなければならない。

正解は(2)

40.下表は,地盤の指標値を求めるための,プレッシャーメータ試験方法(JGS1531-2012)の用語と定義を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

41.次は,平板載荷試験方法(JGS1521-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地盤の支持特性や,変形特性を求めるための試験である。
(2) 盛土等の人工地盤や,土質~軟岩~硬岩に至る自然地盤を対象とする。
(3) 載荷板の直径は200mm以上を標準とする。
(4) 試験地盤面は,載荷板の中心から載荷板直径の3倍の範囲を水平に整地する。

正解は(3)

42.次は,単孔を利用した透水試験方法(JGS1314-2012)について述べたものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(4)

43.下図は,地盤材料の粒径区分と,その呼び名を示したものである。図中の空欄 A ~C にあてはまる数値の,適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(2)

44.次は,地盤材料の工学的分類方法(JGS0051-2020)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 分類記号は,〔 〕が大分類,{ }が中分類,( )が小分類として区分する。
(2) 細粒分質砂質れき(GFS)は,三角座標上の分類で 15%≦細粒分,15%≦砂分である。
(3) 粒径 75mm 以上の石分が,質量分率で 50%以上含まれるものは岩石質材料である。
(4) 粗粒土の小分類には,液性限界試験,塑性限界試験が必要である。

正解は(4)

45.次は,特殊土,ローカルソイルについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 関東ロームは,赤褐色の火山灰質細粒土である。
(2) まさ土は,花崗岩などの風化残積土である。
(3) しらすは,非溶結あるいは弱溶結の火砕流堆積物である。
(4) 黒泥は,高有機質土のうち未分解で繊維質なものである。

正解は(4)

46.次は,岩盤ボーリングのコア採取率および最大コア長,RQDについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 最大コア長は,コア箱収納ごとの最も長いコア長のみを表示する。
(2) 個々のコアの長さは,コアの中心線上で測定する。
(3) RQDは,岩盤の良否を表す指標で,単位区間当たりの 10 ㎝以上の長さのコアの総延長の比で表示する。
(4) コア採取率は,サンプラー引き上げごと(1削孔長ごと)に,1削孔長の長さに対するコアの全周が採取されているものの,合計の長さの百分率で表す。

正解は(1)

47.次は,岩盤ボーリングの,コアの風化の程度について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 風化は,岩種,岩相,風化作用,風化時の環境条件によって異なる。
(2) 風化は,造岩鉱物の変質や酸化の状況などから風化の程度を区分する。
(3) 風化の程度を岩級区分の要素とする場合,全国一律の基準で評価する。
(4) 風化の程度を区分するのに使用した基準表は,柱状図の末尾または別紙に凡例として示す。

正解は(3)

48.次は,地すべりにおける破砕度について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地すべり移動体を構成する岩盤は,地すべり運動によって破砕されている。
(2) 地すべり移動体のボーリングコア観察では,すべり面粘土の抽出とともに,地すべり移動体を構成する岩盤の破砕度と,その空間的な分布の把握が重要である。
(3) 地すべり起源の破砕岩と造構断層起源の破砕岩は,構造上,明瞭に区分できる。
(4) 破砕の程度を区分するには,高品質ボーリングなどのできるだけボーリングコアを乱さない採取が必要である。

正解は(3)

49.次は,ボーリング柱状図の標題欄の記入要領について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

なお,記入要領は,一般社団法人 全国地質調査業協会連合会「ボーリング柱状図作成およびボーリングコア取扱い・保管要領(案)・同解説」(平成 27 年6月)に準じるものとする。

(1) 調査期間は,ボーリング削孔の開始日,終了日を記入する。
(2) 総削孔長は,削孔したボーリングの全長を 1/10m単位まで記入する。
(3) 緯度および経度は,世界測地系の度,分,秒で記入する。
(4) 地盤勾配は,孔口を中心に斜面上下方向各々5m程度の範囲の平均勾配を記入する。

正解は(2)

50.次は,岩盤ボーリングコアの観察と記載について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 岩石名を決定するために,コアから試料を採取してもよい。
(2) コアの色調を「青灰色」と記載するときは,「青」が従色で「灰」が主色である。
(3) コアの取り扱い中に生じた割れ目には,印などをつけて明示する。
(4) 風化作用を受けた岩石には,粘土鉱物や黄鉄鉱を生じることが多い。

正解は(4)

51.下表は,N値と粘土のコンシステンシーの関係をもとに,実測N値に対応するコンシステンシーを示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(2)

52.次は,土壌汚染状況調査におけるボーリング調査の注意事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 土壌試料の採取では,サンプリングによる攪乱のような物理的性質の変化は問題としなくてよい。
(2) 調査器具に付着した汚染土壌や地下水が,試料へ混入しないようにする。
(3) 試料採取の際に,土壌の化学的な性質を変化させないように試料を採取する。
(4) 循環利用する清水または泥水は,二次汚染を防ぐため交換を控える。

正解は(4)

53.次は,土の粒度試験方法(JIS A 1204:2020)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 試料の最大粒径が大きくなるほど,必要とされる試料の質量の目安は大きくなる。
(2) ふるい分析では,粒度分布の計算過程で室温に応じた温度補正を行う。
(3) 沈降分析は,目開き 2mm のふるいを通過した試料を用いて行う。
(4) 試料がすべて目開き 9.5mm のふるいを通過し,一部の試料が目開き 4.75mm のふるいに残留した場合,試料の最大粒径は 9.5mm である。

正解は(2)

54.下図は,土の状態変化とコンシステンシー限界の関係を模式的に示したものである。図中の空欄 A ~ D にあてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

55.次は,土の透水試験方法(JIS A 1218:2020)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 飽和状態の土の中を浸透する水の流量速度 v(m/s),透水係数 k(m/s),水の粘性係数η(Pa・s)は v = kηの関係がある。透水試験では,その比例定数である k を求める。
(2) 変水位透水試験は,動水勾配が一定の条件下で一定時間内に浸透する水量を測定する試験である。
(3) 動水勾配は大きければ大きいほどよい。
(4) 測定前に供試体の飽和度を高める必要がある。

正解は(4)

56.次は,コンクリートの中性化深さの測定方法(JIS A 1152:2018)およびコンクリートの中性化について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) コンクリートの中性化とは,硬化したコンクリートが酸素と反応して次第にアルカリ性を失っていく現象である。
(2) 中性化深さの測定では,試薬にフェノールフタレイン溶液を用いるのが一般的である。
(3) 測定面は,コア供試体を用いるほか,コンクリート構造物のはつり面を用いる場合がある。
(4) 測定面を空気中に長時間放置しておくと,測定面が中性化して正確に測定できないことが
ある。

正解は(1)

57.次は,岩石の三軸圧縮試験について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 圧密非排水(CU)の排水条件は,原理的に試験が不可能である。
(2) 供試体の直径は 50~100mm,高さは直径の 2 倍を標準とする。
(3) 供試体を飽和させる必要はない。
(4) 変形係数を求めることはできない。

正解は(2)

58.下表は,岩石試験とその結果から得られる項目を示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(2)

59.次は,軟弱な粘性土地盤上への盛土を設計,施工する際に行われる試験法を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 土の一軸圧縮試験(JIS A 1216:2020)
(2) 土の段階載荷による圧密試験(JIS A 1217:2021)
(3) 砂の最小密度・最大密度試験(JIS A 1224:2020)
(4) 土の湿潤密度試験(JIS A 1225:2020)

正解は(3)

60.下表は,反射法地震探査(浅層反射法)測定パラメータを決定する際の,留意事項を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

61.下図は,地中レーダ探査の記録波形の模式図を示したものである。図中の記号A~Dにあてはまる対象物の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(2)

62.次は,重力探査の適用対象を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 既設杭の根入れ長
(2) 地盤改良モニタリング
(3) 空洞探査
(4) 浅部の地層探査(埋没谷,活断層など)

正解は(1)

63.次は,音響インピーダンスについて述べたものである。文章中の空欄 A ~ B に
あてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(4)

64.下表は,速度検層の種類と測定上の適用条件を示したものである。表中の空欄 A ~D にあてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

65.次は,PS 検層のデータ処理・解析について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 測定波形に対して,必要に応じフィルタ処理を行う。
(2) 各深度のP波およびS波の記録波形を別々に,深度順に並べて表示する。
(3) 波形記録からP波およびS波の初動到達時間を読み取り,走時曲線を作成する。
(4) 走時曲線から地盤の速度を算出する際には,柱状図の地層境界に合せて速度境界を決める。

正解は(4)

66.次は,電気検層を実施するにあたって,抽出したい地層の特徴・特性・現象を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地下水の流速
(2) 断層や風化部等の存在
(3) 地層層序の対比
(4) 帯水層,湧水・逸水箇所

正解は(1)

 

Ⅳ.調査技術の理解度(12問)

67.地表地質踏査で確認した露頭Xにおいて,北西 45°の走向で,傾斜 90°(鉛直)の断層を確認した。この断層が連続すると仮定した場合,この断層が出現する可能性がある場所を図中の記号A~Dから一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

68.下表は,岩石・土質の状態と比抵抗の関係を示したものである。表中の空欄 A ~
D にあてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

69.下表は,パイプ歪計による地すべりの変動種別を示したものである。表中の空欄 A ~D にあてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

70.下図は,あるボーリング孔の深度 15m~16m間の,ボアホールテレビ観察で得られた孔壁展開画像である。不連続面Aの走向および傾斜方向の組合せとして,適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 東西走向で,南側に傾斜
(2) 北西走向で,南西側に傾斜
(3) 北東走向で,北西側に傾斜
(4) 南北走向で,西側に傾斜

正解は(4)

71.次は,沖積地盤における土木的な問題点を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 構造物の支持力不足
(2) 緩い砂層の液状化現象
(3) 開削に伴う地下水脈の切断や湧水の発生
(4) 軟弱層の層厚や不均一さによる不等沈下

正解は(3)

72.次は,単孔を利用した透水試験(JGS1314-2012)で得られる,透水係数を評価する際の留意点について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 揚水法では,平衡水位を実際の水位より深く評価してしまうと,得られる透水係数は過大に評価される。
(2) 透水性の高い地盤では,試験時の孔壁崩壊が生じやすく,得られる透水係数は過大に評価される。
(3) 透水性の低い地盤では,注水法で得られる透水係数は,揚水法で得られる透水係数と比べて過大に評価される。
(4) 試験孔の洗浄が不十分であると,得られる透水係数は過大に評価される。

正解は(1)

73.次は,土の透水性について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 一般に,土の透水性は細粒分を多く含むほど低くなる。
(2) 粘性土の透水係数は,圧密試験結果から求めることができる。
(3) 定水位透水試験は,透水係数の比較的小さい土に適用する。
(4) 清浄な砂およびれきの透水係数は,粒度や間隙比などから推定できる。

正解は(3)

74.次は,土の一軸圧縮試験(JIS A 1216)および土の三軸圧縮試験(JGS 0521~0524)より得られる結果について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 一軸圧縮試験では,乱さない試料の試験と,同じ土を練返した後の試験を行うことによって鋭敏比 Stを求めることができる。
(2) 飽和度の高い粘性土では,UU 三軸圧縮試験により得られる破壊包絡線はほぼ水平(φu=0)となり,一軸圧縮試験結果は拘束圧0の UU 三軸圧縮試験結果に相当する。
(3) CU三軸圧縮試験では,軸圧縮過程で間隙水圧を測定し,有効主応力を算定する。
(4) CD 三軸試験では,非排水条件での強度が得られる。

正解は(4)

75.次は,試験結果の報告事項を算出する過程で,土粒子の密度ρs(Mg/m3)の値が必要になる試験項目を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 砂の最小密度・最大密度試験(JIS A 1224:2020)で,最大密度を求める場合
(2) 突固めによる土の締固め試験(JIS A 1210:2020)で,ゼロ空気間隙曲線を求める場合
(3) 土の段階載荷による圧密試験(JIS A 1217:2021)で,e - log p 曲線を求める場合
(4) 土の粒度試験(JIS A 1204:2020)で沈降分析を実施して,粒径加積曲線を求める場合

正解は(1)

76.下図は,実際の地山地質状況と,弾性波探査により得られる模式走時曲線を示したものである。模式走時曲線として適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

77.下表は,弾性波動を利用する物理探査あるいは測定を示したものである。表中の空欄A ~ D にあてはまる探査法の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

78.下図は,弾性波探査法の解析における基本事項を示したものである。図中の記号A~Dにあてはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

 

Ⅴ.解析手法,設計・施工への適用(12問)

79.次は,地すべりの安定解析について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) すべり面のせん断強度は,粘着力とせん断抵抗角の組合せであり,逆算法により求めることができる。
(2) 地すべり土塊の間隙水圧は,地下水位を採用することが多い。
(3) 地すべりの安定解析のパラメータとして,圧縮指数は用いない。
(4) 三次元の安定解析手法はまだ開発されていない。

正解は(4)

80.次は,有限要素法(Finite Element Method)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地盤と構造物を,有限個の要素の集合体と考える。
(2) 一次元地震応答解析にも適用できる。
(3) 物性の異なる複雑な地盤構成の場合は,適用できない。
(4) 解析の精度は,メッシュサイズに影響されない。

正解は(1)

81.次は,圧密沈下時間を計算する上で必要な物性値および条件を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 片面排水と両面排水の区別
(2) 圧密層の圧密係数
(3) 圧密層のN値
(4) 圧密層の層厚

正解は(3)

82.次は,液状化対策工法のうち「密度増大工法」を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) バイブロフローテーション工法
(2) 深層混合処理工法
(3) 振動棒工法
(4) サンドコンパクションパイル工法

正解は(2)

83.次は,種々の直接基礎の特長を示したものである。A~Dにあてはまる直接基礎の名称として適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(1)

84.次は,軟弱な有機質土上に,約 15mの高盛土を施工するにあたり,一般的に検討が必要な項目について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地震時の液状化の有無の把握のため,粒度試験を実施した。
(2) 現地盤の土質定数を得るため,設計 CBR 試験を実施した。
(3) すべりに対する安全率を確保するために,円弧すべり計算を実施した。
(4) 引き込み沈下の危険があると判断し,押え盛土を計画した。

正解は(4)

85.次は,圧密試験結果の利用について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 圧縮指数(CC )を用いて沈下量を求めることはできない。
(2) 過圧密領域を含めた沈下量の推定には圧縮曲線法が適している。
(3) 過去に圧密を受けた粘性土は有効土被り圧より圧密降伏応力(pc )が小さくなる。
(4) 圧密係数(cV )が小さくなるほど圧密時間は短くなる。

正解は(2)

86.下表は,三軸圧縮試験結果の工学的利用を示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(3)

87.下表は,軟弱地盤上の道路建設計画地で実施した,土質試験結果を示したものである。試験結果の解釈について適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 試料Aは細粒分含有率が 35(%)以上かつ塑性指数が 15 以上であるため,液状化検討を行う必要は無い。
(2) 試料B,Cは過圧密比 1 以下であるため,沈下量は小さい。
(3) 試料A,Bはコーン指数が 800(kN/m2)以下であるため,建設発生土の土質区分としては泥土に区分される。
(4) 試料Cは自然含水比が液性限界を上回っているため,硬く圧縮強さの大きい土である。

正解は(1)

88. 次は,孔間弾性波トモグラフィの解析結果において,「偽像」が疑われる場合の検討方法を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 読み取った走時データの見直し
(2) 解析アルゴリズムや解析パラメータの変更
(3) 波形データのフィルタ処理
(4) 波線密度の偏りの有無の確認

正解は(3)

89.下表は,堤防点検に適用する物理探査手法および判定内容を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(2)

90.次は,地盤の物性値について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 未固結地盤におけるS波速度とN値には,明瞭な関係は認められない。
(2) 超音波速度測定によるP波速度は,岩石の強度と相関関係がある。
(3) S波速度と密度から動的弾性係数(動的剛性率)を求めることができる。
(4) 未固結地盤におけるP波速度とN値には,明瞭な関係が認められない。

正解は(1)

 

Ⅵ.管理技法 (10問)

91.下表は,労働安全衛生法により規制している資格を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

正解は(4)

92.次は,土壌汚染調査時の安全対策について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地下水採取時は,有害物質を含む水が目に入ることを防止するため保護眼鏡を使用する。
(2) 室内など閉鎖空間での作業では,引火性ガスや有毒ガスの滞留に注意する。
(3) 埋設廃棄物採取時は,想定される廃棄物の種類に応じた安全対策のみを重点的に行う。
(4) 土壌ガス試料採取時は,有害ガスの吸引による中毒に注意する。

正解は(3)

93.次は,ボーリングマシンによる回転掘削作業時の安全対策について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ウォータースイベルホースは,やぐらの変形や倒壊を防止するため固定してはならない。
(2) 複数の調査員で作業を行う場合,合図を定め,意思の確認を確実に行いながら作業を行う。
(3) ボーリングマシンのスピンドル,チャック,スイベルなどの回転部には,カバーや囲いを設け接触による事故を防止する。
(4) チャック作業やロッド着脱作業を行う場合,クラッチレバーにストッパを取り付け,確実に動力を遮断する必要がある。

正解は(1)

94.次は,地質調査業務で用いられる実施工程図について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ガントチャートは,スケジュール管理や作業管理など様々な進捗状況の管理に用いられる。
(2) バーチャートは,輻輳する工程の管理に適しており,重点工程の管理に用いられる。
(3) ネットワーク式工程図は,クリティカルパスを抽出し,工程短縮の検討などに用いられる。
(4) 曲線式工程図は,出来高の時間変化を示した工程図で,工種毎の進捗管理に適している。

正解は(2)

95.次は,地質調査業務の積算に対する留意事項について示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地質調査業務の業務委託価格は,一般調査業務とコンサルティング業務で構成される。
(2) 一般調査業務は,市場単価が設定されているものが多い。
(3) 総合解析とりまとめは,コンサルティング業務に含まれる。
(4) 一般調査業務とコンサルティング業務に「断面図等の作成」がある場合は,どちらか一方で積算する。

正解は(4)

96.次は,ボーリング現場の安全管理に必要な,気象の特別警報・警報・注意報について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 強風に関する特別警報は,暴風特別警報である。
(2) 落雷には,警報および注意報がある。
(3) 高潮には,特別警報,警報および注意報がある。
(4) 大雨に関する注意報・警報は,雨がやんでも継続される場合がある。

正解は(2)

97.次は,地盤材料試験のための,乱した土の試料調製方法(JIS A 1201:2020)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 試料の分取は,原則として四分法を用いる。
(2) 乾燥していない土でふるい分けができない場合は,裏ごしにより粒度調整を行う。
(3) 規定された最大粒径以上の土粒子が含まれていても,試験結果に影響を及ぼさないと考えられる場合,特に目立つ粗大粒子を手で取り除く程度とし,ふるい分け等を省略してもよい。
(4) 湿潤状態の火山灰質粘性土や有機質土は,炉乾燥法により絶乾し,所要量の水を加えて含水比調整を行う。

正解は(4)

98.次は,化学薬品の危険性,取扱いおよび保管上の注意事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 過酸化水素自体は不燃性であるが,分解が起こると激しく酸素を発生し,周囲に易燃性の可燃物があると火災になる恐れがある。
(2) 塩酸は爆発性でも引火性でもないが,金属を腐食して水素ガスを発生し,空気と混合して引火爆発することがある。
(3) りん酸には引火性,爆発性はなく,藻類に対して肥料作用があり人体に対して有害性は無い。
(4) 化学薬品の危険性は,薬品を購入する際に提供される SDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)を参照し,取扱いおよび保管上の対応を行う。

正解は(3)

99.次は,火薬類を使用する際の留意点について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 申請者は,火薬類取扱保安責任者である必要はない。
(2) 火薬類消費場所の地権者から同意を得る必要がある。
(3) 保安物件から 100m以内では,火薬類の使用ができない。
(4) 火薬類の使用が終了したら,速やかに許可証を返納する。

正解は(3)

100.次は,物理探査の現地作業に際しての条件について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 電気探査においては,電気取扱い業務に係る特別教育を受ける必要がある。
(2) 弾性波探査(爆薬を取扱う場合)では,起振作業に有資格者を配置する必要がある。
(3) 放射能探査では,放射線取扱主任者を事業所に配置する必要がある。
(4) 地中レーダを行う際には,電波法に基づき電波管理局への届け出を必要とする。

正解は(2)